面白い問題でした。京大の入試問題などにもありそうな雰囲気ですね。
問題
進法における は、 進法で 桁の数
と表されるとします。このとき、 の 次方程式
の相異なる実数解の総積を 進法で求めてください。
考えたこと
まず問題の見た目がイカついですよね。 進法と言われても、普通はいきなりイメージすることは難しそうです。こういうときは、ひとまず小さい数で試してみるのがよさそうです。
今回の問題は、一般化して考えると、 として、 を 進法で表すとどうなるかを考えるものと言えます。
そこで、まず簡単な場合として、 の場合を考えてみましょう。
となります。よって、問題文中の の方程式は、
となります。
一般の の場合
の場合の結果から、一般の場合の の方程式は
となるのではないかと予想が立てられるでしょう。実際に計算して確かめてみましょう。
より、を 進法で表したとき、 桁の数となり、
となります。よって、問題文中の の方程式は、
となります。よって、二項定理を使うことで、
が導かれます。予想が示されました!
最後は として、方程式 の実数解を考えます。 は偶数ですので、求める実数解は
となります。
以上より、最終的な答えは です!
感想
分かるとスッキリする問題ですね! この問題のポイントは、
と式変形する部分でしょうか。ここができれば、 を括り出す発想が自然に浮かぶ気がします。
似たような式変形は「Fermat 数がすべて互いに素であること」を証明する場面でやったことがありました。これも面白いので、ぜひやってみてください!
を相異なる正の整数とする。
と が互いに素であることを示せ。
とくに、この事実から素数が無限にあることの証明も得られますね。